Google Docs Document Tabs 機能仕様解説
目次
機能概要
主な仕様と特徴
構造化ドキュメント作成における利点
技術的仕様と制限事項
参考文献
機能概要
2024年10月、Google Workspace は Google Docs に対して「Document Tabs(ドキュメント タブ)」機能を正式にロールアウトしました。この機能は、単一のドキュメントファイル内に複数の独立した「タブ」を作成・管理できるものであり、Google Sheets(スプレッドシート)における「シート」と同様の概念をドキュメントエディタに導入するものです。これにより、長大なドキュメントを論理的なセクションに分割し、ナビゲーション性と管理性を向上させることが可能となります。
主な仕様と特徴
階層構造 (Hierarchy)
ドキュメント タブ機能は、フラットなリストだけでなく、階層構造をサポートしています。
最大深度: 3階層までのネスト(サブタブ)が可能。
操作: 左側のナビゲーションパネル(旧「概要」パネルの位置)にて、ドラッグ&ドロップによる階層変更や順序の並べ替えが可能。
ナビゲーションとUI
表示: ドキュメントの左側に常設されるナビゲーションパネルでタブを管理します。「ドキュメントの概要(見出し)」と「タブ」の表示を切り替え、または統合して表示可能です。
視認性: 各タブには任意の絵文字(Emoji)をアイコンとして設定でき、視覚的な識別性を高めることができます。
リンクと参照
ディープリンク: 各タブおよびサブタブには固有のURLが付与されます。これにより、ドキュメント内の特定のタブへ直接遷移するリンクを共有可能です。
検索: ドキュメント内検索(Ctrl+F / Cmd+F)は、現在のタブのみ、または全タブを対象にするかを選択可能です。
構造化ドキュメント作成における利点
理工学分野における論文執筆、仕様書作成、プロジェクト管理において、本機能は以下の利点を提供します。
モジュール化による管理: 従来、見出し(Heading)機能で行っていたセクション区切りを、物理的に独立した編集領域として分割できます。これにより、例えば「仕様書」「設計図」「テスト計画」を単一ファイル内で別タブとして管理しつつ、相互に参照性を維持することが容易になります。
単一ファイルでのバージョン管理: Microsoft Word の「マスタードキュメント/サブドキュメント」機能のように外部ファイルを参照する形式ではなく、単一ファイル内で完結しています。これにより、ファイル移動時のリンク切れリスクを排除し、Google Docs のバージョン履歴機能を用いてプロジェクト全体の履歴を一元管理できます。
コラボレーション効率の向上: 共同編集者が特定のセクション(タブ)に集中して作業を行う際、他のセクションのスクロール位置や表示に影響を与えずに編集作業を並行して進めることが可能です。
技術的仕様と制限事項
互換性: Web版エディタおよびモバイルアプリ(Android/iOS)で利用可能です。
編集権限: タブの追加、削除、移動には編集権限が必要です。提案モード(Suggesting mode)ではタブの閲覧は可能ですが、構造の変更はできません。
エクスポート: PDFやDocx形式へのエクスポート時、すべてのタブを結合して出力するか、現在のタブのみを出力するかを選択できる場合があります(仕様はアップデートにより変更される可能性があります)。
提供された画像・ファイル一覧
なし
参考文献
New document tabs in Google Docs provide a better way to organize your documents - Google Workspace Updates
Work with tabs | Google Docs | Google for Developers
Use document tabs in Google Docs - Google Docs Editors Help
Google Docs Document Tabs 機能解説
この動画では、Document Tabs機能の実際の操作画面や、サブタブの作成方法などが視覚的に解説されています。
Original: Google Docs には一つのドキュメントに複数のサブドキュメントをタブ的に含めることができる...
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